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都市大付vs都大泉

都市大付、乱戦を制す!
前日、甲子園ではセンバツ大会が始まったが、各地では春季大会のブロック予選などが開催されている。いわば、高校野球の裾野の大会なのだが、こういった裾野も高校野球では大事だともいえる。裾野の大会があって、甲子園という檜舞台があるのだ。そのピラミッドもまた、高校野球の面白さの一つである。
東京都ではつい数年前までは春季大会は前年秋季大会で24ブロックで4強以上に残った96校しか出場できなかった。したがって半分以上のチームは、夏まで公式戦はお預けという状態だった。それが、高野連の各先生たちの尽力もあって、何とかブロック大会を開催して秋負けたチームにもチャンスが与えられるようになった。それだけに、会場校となっている現場の先生たちにも、こうした大会を大事にしていこうという姿勢がうかがわれる。また、昨年春の小山台のように、ブロック大会から勝ち上がって本大会のベスト4にまで進出したチームもあって、こうした裾野の大会の成果は如実に表れている。
都市大付は昨春に武蔵工大付から大学の校名変更に伴って現校名となった。学校としては中高一貫を目指すシステムとなったが、中学の野球部はボーイズリーグにクラブチームとして加盟しているのも特徴だ。もっとも、このチームにはまだ都市大付属中出身者はいない。
先発した香川君は一度マウンドでテークバックの際に背中を見せるような独特のトルネードで、そこから力強く投げ込んでくる。ただ、やや力味が見られて、制球がぶれて苦しんだ。4回まで投げて、一旦は二塁に下がり、左翼手の武藤君がリリーフした。ところが、スムーズなフォームの武藤君に合わせやすかったのか、大泉打線は思い切りのいいスイングでとらえ始める。8回には2死無走者から佐瀬君、中矢君の連打に中堅手の落球や中村君のタイムリーなどで2点差となった。
9回再びマウンドに戻った香川君も2死から安打、四球、暴投で一打同点の場面まで追い込まれたものの、何とか最後の打者を三振に抑えて乱戦を制した。長島由典監督は、「香川はセンスもいいし、頑張り屋なんですけれども、体がそれほどあるわけではないものですから、どうしても力んでしまうんです。今日も、そんなところが出てしまいましたね。だけど、最後よく踏ん張ってくれました」と、苦しみながらも力投を評価した。
打っても三番の香川君は先制の左翼線二塁打や6回の右前2点タイムリーなど3安打。センスのよさを証明した。球そのものも、昨秋よりは速くなっていた印象だ。このあたりは冬の強化トレーニングの成果ともいよう。
もっとも、試合は両チーム合わせて5失策に暴投と捕逸は合計7つ。四死球も、都大泉が8、都市大付が5にポークもあり、カーリングの試合のようなスコアの試合だった。シーズンイン早々の公式戦ということで硬さもあったのかもしれない。それでも、敗れた都大泉も各打者が思い切りよくスイングしており、元気がよかった。
(文・写真=手束 仁)
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