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国士舘vs世田谷学園

得点に喜ぶ (国士舘)
1番打者・高橋
両校共にスタンドの応援を含めて絶えず声援が飛び交った。選手も気持ちがのった試合になり、際どいフライに飛びついてはキャッチするファインプレーが随所に飛び出した。
試合の方は初回、国士舘の1番高橋が3ベースを放つと、その勢いで初回に2得点。4回には7番鈴木が2ランホームランを放った。7回、勢いのついた打線は打ち出しだら止まらず打者一巡で4点を挙げ、7回コールドで国士舘が世田谷学園を下した。
「この大会にかける想いは誰よりも強い自信があります。」そう話す国士舘の高橋の胸にあるのは、去年の夏の悔しさだ。
国士舘は一昨年の東京都秋季大会で優勝し、昨年の第81回選抜高校野球大会に出場。そのチームの1番打者として当時2年生の高橋は俊足を生かして内野安打でもしぶとく出塁し、攻撃の起点として活躍していた。高橋が打席に入ればホームを踏んで帰ってくる、そんな信頼感があった。
そんな期待の中始まった夏の大会、高橋は不調に苦しんだ。しぶとく塁に出ては「ヨッシャー」と大きな声で叫んでいた姿はなく、出塁できず沈んだ様子でベンチに引き上げてくる姿が大会を通して続いた。あの夏の悔しさ、を言葉にするときの高橋は本当に真剣な顔になる。今日の試合の応援には去年の4番・原島君(現明治大学野球部)などOBの姿もあった。そんな先輩達に対しても「この大会で活躍しても返せないくらいの取り返しのつかないことをしてしまった」と想いが残る。
夏の悔しさをバネに冬の練習に取り組み、今夏の大会が始まった。以前から気持ちを前面に出すプレースタイルだったが、今年は自分がチームを引っ張っていくという意識から顔色や表情を変える努力もしてきたそうだ。そんなムードメーカーの高橋が頼もしく感じるほど、今年の国士舘のメンバーは明るい選手ばかり。去年に比べて個々の実力が劣る分はチーム全体の明るさと勢いでカバーする。「今は楽しく野球ができているので、それが良い結果につながっているのかもしれません」と、今年の夏を楽しんでいる姿は昨年とはまったく違う顔つきだ。
1年生からレギュラーを担ってきた高橋が、自身の最後の夏をどう戦うのか。ぜひ最後まで「ヨッシャー」と塁上から叫んで欲しい。それが1番打者・高橋が1番活きる場所だ。
(文=高校野球情報.com編集部)
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